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第3回滋賀医科大学皮膚科市民公開講座

※許可のない転載はお断り致します。

第1部
​演者:杉浦周嗣

​「汗と涙とよだれと皮膚と」

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第2部
​演者: 米田健祐

​「 アトピー性皮膚炎って何?
​有名だけと意外と知らない身近な皮膚炎

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第3部
​演者:高橋聡文 

​「  アレルギーはどこからやってくる?」

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その昔、アトピー性皮膚炎の研究を行っていた際に得られた候補遺伝子に、Prolactin-Induced Protein (PIP)がありました。PIPでの知名度は皮膚科では低いかもしれませんが、GCDFP15という名であれば、なじみのある先生も多いかと思います。PIPは非常に面白い分子で、汗 や涙、よだれなどの体液に多く含まれています。また、働きとしてはカンジダの皮膚を壊す酵素に似た配列や、免疫を抑える配列が含まれています。このことをもとに実験し、PIPの酵素配列を皮膚に作用させると皮膚が破壊されたり増殖が誘導されること、また、マウスでの接触皮膚炎に対しPIPを用いると局 所及び全身で接触皮膚炎を抑えることが確認できたため、過去に報告しています。今回はそんなPIPについて 講演させて頂きました。科学的な内容が実臨床につながり、それを患者さんに直接お伝えできるという、とても貴重な経験でした。杉浦周嗣

今回、市民公開講座での講義を初めてさせて頂きましたが、想像以上に大変でした。医療者ではない
方々なので、できるだけ専門用語を使わず、平易な 言い方で、かつ間違ったことを言わないよう、そして興味を持ってもらえるように内容を考えるのが難しかったです。あまり砕けすぎるといい加減に思われそうでもあり(普段がいい加減なので正解なのですが)、しかし固すぎると難しい講義だった、で終わりそうであり 、このような絶妙なバランスを取って今まで講義をされていた諸先輩方を心から尊敬申し上げます。講義自体はやや熱が入りすぎ、時間をオーバーしてしまいました。以前教授にも苦笑いされてしまったことがありましたが、アトピー関係の講演では感情的になりすぎてしまって暴 走 を始めてしまうことがあるようです。反省したところで治るのか甚だ疑問ではありますが、少しでも修正していければと思います。 米田健祐

滋賀医大病院の高橋です。ここでは、2020年および 2022年に開催した、市民公開講座についてご報告致します。本講座は、滋賀県のアレルギー性疾患に関する事業の補助金により行われました。第1回は2020年11月1日、第2回は2022年10月16日、滋賀医大病院敷地内のリップルテラスで開催致しました。第1回では中西健史先生がアトピ ー性皮膚炎、國府拓先生が薬疹、私が蕁麻疹について講演し、第2回では米田健祐先生がアトピー性皮膚炎、杉浦周嗣先生が接触皮膚炎、私が食物アレルギーについて講演しました。第1回は36人、第2回は26人の市民の皆様が参加され、好意的な評価を頂くことができました。特に、ご自身もアトピ ー性皮膚炎患者である米田先生の熱意溢れる講演には大きな反響があり、改めて市民の皆様のアレル ギー性皮膚疾患への関心の高さが感じられました。今後もこのような市民の皆様への情報提供を行ってきたいと考えております。  高橋聡文

滋賀医科大学皮膚科学講座同門会誌 創刊号より引用

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